FC2ブログ

ひとりごと ~障害・福祉・医療・子育てを考える~

発達障害の子を持つ親として、また医療・福祉・介護にかかわる仕事を 通 して感じたことをつづるブログです.

発達障害の理解(6)

 発達障害を理解していただくために・・・(続)

★時間の流れが苦手

 今から帰ったら何時に家に着くのか、目的地まで何時間かかるのか、この仕事があとどのくらいで終わるのかなどという、時間に関することが苦手です。
 もともと同時処理に比べ、継時処理の方が劣っているのです。時間の流れとともに覚えることが苦手で、記憶方式がビデオでなく、写真式になっているため、一つひとつの場面は鮮明に覚えています。
 遊びに行く時に、「暗くなる前に帰りなさい」と言っても、何時頃暗くなるのかわからないのです。気がついたら暗くなり始めていて、家に着いた頃にはすでに真っ暗というのはよくあるケースです。そんな時は「6時までに帰れるように、5時半までには公園を出なさい」と、具体的に教えなければわかりません。
 やる順序が決まっているような用件を頼む時には、順番をつけて箇条書きにあいたメモを渡すとか、流れ図を書いて説明することです。
 
 長男も朝起きてからの手順(着替えて、顔を洗って、食事をして、歯を磨いて・・・)は分かっていても、何時までにやれば次の時間に間に合うかという時間の概念が理解できにくく、スムーズに行動に移せないところがあります。保育園時代には、着替えに30分も1時間もかかったり、一つひとつの行為の間がいかにもゆっくりとマイペースでした。学校でも、教材を机に出したり、課題への取り組も先生の指示からだいぶ経ってからやり始めるので、みんなといつもワンテンポ遅れてしまうのが日常的にみられていました。
 
★先が読めない

 今までの経験や見たり聞いたりしたことを活かせず、想像力も弱いので、この行動がのちのちどのような結果をもたらすかというイメージを思い描くことができないのです。
 また、先が読めないということは、予想を立てて行動することができない、将来に向けての備えができない、行き当たりばったりということです。子どもたちもいずれは自立することを考えれば、将来の生活設計や金銭的な面で支障をきたさないよう、自分の弱点を自覚し、先のことを考えながら生活する習慣を身につけさせることが必要です。

●悪意の有無
 
 家庭や学校の中で、失敗やいたずら、悪さを繰り返すことがあります。同じことを何度も繰り返すように見えますが、それが本当に「同じこと」なのかどうかということで、指導の仕方は大きく違ってきます。
 どういうことかというと、高機能自閉症児には、認知過程の障害があり、そのために概念化ができないのです。概念化ができないということは、そのグループはどんな要素からできていて、どんな特徴があるのかということがわからないということです。
 例えば、「今後、乱暴なことはしないこと!」と注意されても、「乱暴」とは具体的にどんなことなのか、思い浮かばないのです。そのために、とりあえず今回やったことはダメなのだろうということくらいしか理解できません。
 それに対して、認知過程の障害がなかったり、一つの引き出しに関連した事象をすべて入れ、さらに引き出し同士の疎通もある記憶方式の子どもなら、「乱暴」と聞けば、「人を殴る、蹴る、物を壊す、ガラスを割る・・など諸々のこと」を思い浮かべ、今回やったこと以外のことでもやってはいけないと理解できるのです。
 ですから、高機能自閉症児が今回やった行為が、過去に注意されたこととまっく同じかどうかということが、重要なポイントになってくるのです。
 まったく同じなら「悪意があってやった」か、「前回の指導が有効でなかった」ということになりますが、逆にまったく同じことが繰り返されていないなら、「前回の指導が有効だった」ということになります。
 ただし、ここで注意しておきたいのは、「相手が違うだけで、やっていることは同じじゃないか」と思うことがあるかもしれませんが、高機能自閉症児にとっては、相手が違えばそれはもう前回と同じではないのです。場所が違っても、道具が違っても、少しでも違えば、それだけで前回とは同じではないのです。
 このような高機能自閉症児の基本は、やって悪いことを注意するよりも、やってよいことを具体的に教えるということです。怒鳴ったり、怒ったりするのではなく、知らないことを一つひとつしらみつぶしに教えることです。気の遠くなるような話ですが、よい経験をたくさん蓄積することによって、いつの日か認知過程の障害が目立たなくなっていくでしょう。

●対応のポイント

 ①あるがままの姿を受け入れる。自分を理解し、認め、受け入れてくれる人には心を開く。関わる人の人間性が問われている。
 ②特効薬はない。日々の生活のすべてを通して懇切丁寧に、いつの間にか身体の芯まで濡れそぼっていたという霧雨のような支援を心がける。
 ③長い目で見る。ある行為ができるかどうかは、その能力が備わっているかどうかに関わっている。身体が自然に成長するのと同じように、年齢とともに脳も自然に成長することを信じて・・・。
 ④個人差がある。勉強やスポーツだけでなく、あいさつや仲間作りなど人間のやることにはすべて個人差がある。誰もができて当たり前というものは一つもない。
 ⑤できることを伸ばす。将来、得意なこと、好きなことを武器として社会的自立ができることを視野に入れ、角を削って丸くするのではなく、肉付けをして一回り大きく丸くする。
 ⑥押し付けに注意。「~でなければならない」ということが、その子の人生において絶対必要か。自分なりの指導方針や常識や価値観、人生観の押し付けになっていないか。枠に当てはめるのではなく、個性を伸ばす。
 ⑦理解と共感が大切。発達障害を理解していないピンとはずれの指導はやればでやるほど子どもにとっては迷惑。怒鳴ったり叩いたりしない。わからないこと、できないことは叱っても改善しない。根性論を持ち込まない。そのような指導は、指導する人の「無能」の証。
 ⑧学校は命がけで行くところではない。学校は幸せをつかむ場、個性を伸ばす場。ましてや命を縮める場ではない。発達障害のことを理解して付き合ってもらえない場は、学校以外でも子どもにとって窮屈な場所でしかなりえない。
 
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 広汎性発達障害へ
にほんブログ村

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ
にほんブログ村

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
にほんブログ村



ランキングに参加しています。
 
スポンサーサイト

発達障害の理解(5)

 発達障害を理解していただくために・・・(続)

★こだわり

 こだわりは、人、物、場所、時間、行動、やり方など、さまざまな場面に現れます。自分だけのもの、周りの人たちまで巻き込んでしまうもの、仕事に生かされるものなど、影響もさまざまです。
 こだわりをやめさせるかどうか、それは本人の生活にどらだけ悪影響があるのか、周りの人たちにどれだけ迷惑をかけているのか、それによってやめさせるかどうかを考えればいいのです。少し我慢すればいい程度なら、そのままにしていればいいのです。要するに、妥協点をどこに置くかということです。こだわりをなくそうと考えること自体がおこがましいでしょう。むしろ、こだわりはなくならないと思って接する方が、楽な気持ちで対応できます。

★パターン化

 物事の手順やリズム、道順などがパターン化し、容易に変更できなくなります。時間のかかる宿題がある日でも、毎日の生活リズムは変更しないのです。ひと通りこなしてからでないと宿題にとりかかれません。どんなに忙しくても、いつもやっていることをいつも通りやらないと安心できません。無駄のある手順でも一度パターン化してしまうと、その無駄を取り除くことができないのです。
 道順やどちら側を通るか、電車やバスでどこに座るか、自分なりに決っています。これも、象徴化ができない、概念化ができない、想像力が弱いということからきていると考えられます。先を読めず、臨機応変の対処も苦手なため、変化を嫌います。
 急用ができて、どうしても外出しなければならなくなり、いくら説明しても、いつも見ているテレビ番組が始まると言って、かたくなに拒むことがあります。そんな時は、ビデオ録画など代替え案があれば、一時的にパターンを変更する場合もありますが、、いつもうまくいくとは限りません。
 LD親の会のあるお母さんも、お子さんが障害者雇用枠でスーパーの店員として就労できたのはいいが、日曜日の朝にあるテレビ番組が見られないとパニックになって大変なんだと言っていました。これまでのパターンを崩されたり、自分が今どういう立場でそれにふさわしい行動をたらなければいけないかという認識が、その障害特性から弱いことが考えられます。


★パニックを起こす


 予定が急に変更になったり、パターン化した行動をさえぎられたり、予期せぬことが突然起きたりすると、その後どうしたらよいかわからず、不安がつのりパニックに至ります。

 長男も保育園の登園時、自分の予測に反して周囲から不意に「おはよう!」と声をかけられたり、後ろから「トントン」と肩をたたかれたりすると、「キャーっ!」と奇声をあげていました。
 このことは普通の人には分かりにくいようで、保育園でも保育者たちは近くに発達障害の子がいる時でもけこう不用意に大声をだして他の子に対応している場面をよく見かけます。そんなときに当の発達障害の子がパニックをおこすのですが、なぜパニックになるのかがよく理解できない保育者もいるような気がします。


 過敏性が強いので、受ける刺激も多いこと、象徴化ができないこと、ひとつの引き出しにひとつの事柄しか入らない記憶方式のため、参考にできることが少ないことなどから不安に対する耐性が弱いと考えられます。
 対処方法として、不安に対する耐性が強くなればいいのですが、それは期待できません。
 そこで大切なことは、周りがパニックのきっかけを与えないことです。入念に計画を立て、急に予定を変更しないこと、変更する場合には時間的な余裕を持って、事前に説明すること、パターン化した行動や、今やっていることを急にやめさせないこと、やめさせる時にはあと何分とか、ここまでやったら終わりと予告すること、無用な刺激を与えないこと、無理強いしないことなどです。

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 広汎性発達障害へ
にほんブログ村

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ
にほんブログ村

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
にほんブログ村




ランキングに参加しています。

発達障害への理解(4)

発達障害を理解していただくために・・・(続)


★言葉の誤用が多い

 慣用句やことわざを字面でとらえ、そのイメージで使ってしまうのです。例えば、コンクリート製の橋を渡りながら、傘の先で路面をコツコツと突き、いかにも自慢げに「石橋を叩いて渡る」と言うのです。「そんなのは朝飯前だ」と言うと、「もう朝ご飯食べた」と真剣に悩むのです。
 言葉の頭に「お」をつけると丁寧な言い方になるということを理解しても、それ以上のことはわからずに使ってしまうので、「めでたい」にも「お」をつけ、人に向かって平気で「おめでたい」と言ってしまいます。本人はごく普通に話しているつもりなのです。
 これらのことも、その場で一つひとつ教えていくことが大切です。なぜなら、正しい使い方を自分で考えたり、人の話し方や言葉の使い方を参考にして、自分の誤用に気づいたり、訂正したりするのが苦手だからです。


★感情の分類ができにくい

 自分の気持ちや状態を表す時に、語彙が少なく、適切に感情表現ができないこともありますが、感情そのものが細分化されていないということも考えられます。「胃がムカムカする」「気持ちが悪い」「食べ過ぎで苦しい」などということが、すべて「お腹が痛い」という一言で表現されてしまうのです。

★細かい部分から抜け出せない

 どうでもいい枝葉の部分に引っ掛かって先へ進めなくなったり、いつの間にか本筋から外れて脇道に進んでいったりすることがあります。
 これは、認知過程の障害の概念化ができないところからきていると考えられるのです。物事の全体像がとらえられないために、最終目標やゴールが具体的にわからず、脇道にそれていっても気づかないのです。さらに急いでやらなければならない仕事が突然入ってきても、全体が見えていないために優先度がわからず、今やっていることを後回しにすることができないのです。
 長男も毎日の宿題があるにもかかわらず、自分が優先したいことが頭から離れず、それをしてからでないと目の前の優先課題に取り組めなかったりすることが今でも見られています。また、設問文の字面にこだわってしまい、印をつけるという問題に対して、○をつけるのか△でもいいのかなどと悩んだり、さらに○をつける位置にもこだわってしまい、先へ進めなかったりすることがありました。テストなどの場面では一問目がわからないと、いつまでもそこで手が止まってしまい、先生からは分かるところから書きなさいとよく指摘されていました。
 このような時には、図解などで全体像を示しながら、最終目標は何か、どのようなやり方で、どのような手順で進めるか、誰が何をやるのか、いつまでにやるのか、今はどのような状況にあるのかなどということを、わかりやすく説明し、理解させることが大切です。そして適宜取り組みをチェックし、必要に応じて機動修正することです。

★初めての場面が苦手

 初めて行く場所、初めてやること、初めて会う人、初めて食べるもの、とにかく「初めて」と名のつくものが苦手です。
 これは、象徴化ができないこと、想像力の弱さからきていると考えられます。今までの経験や見たり聞いたりして蓄積した知識を総動員して、新たな事態を分析することができない上に、この後、事態がどのように展開していくか想像がつかないため、不安でたまらないのです。
 初めてのことに対しては、誰でも不安があるという人もいるでしょうが、その不安の度合いがまったく違うのです。初めて行った教室に入ることをかたくなに拒み、ドアにしがみついて泣き騒ぐことがあります。

 長男も初めての場面や出来事には人一倍緊張感が強く、またそこに何かをさせるような課題(みんなで一緒にやるような作業など)が入ってしまうと、混ざることへの抵抗感が強い傾向が見られます。

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 広汎性発達障害へ
にほんブログ村
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ
にほんブログ村
にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
にほんブログ村


ランキングに参加しています。

発達障害の理解(3)

発達障害を理解していただくために・・(続)

★過敏性が強い

 様々な感覚(触覚、味覚、聴覚、固有受容覚など)に対する過敏性や鈍感さが見られます。
 長男の場合は、特に触覚に対する過敏性が幼少期には見られていました。抱っこやスキンシップ遊びは好きでよくやっていましたが、自分の予測に反して身体を触られたり、自分のバリア(空間)内に友だちが近づいて近づいてくるのが嫌で、相手の子を手で払いのけようとしたり、引っ掻いたり叩いたりかみついたりということがよくありました。2歳ごろの反抗期の時期には健常の子どもでにも見られる行動ではありますが、長男の場合それが4歳ごろまで続いていたような気がします。
 また、プールに入ることは、顔に水がかかっただけで大亡きやパニックの連続でした。家出も頭を洗うことに抵抗を示し、やっと頭からお湯をかけられるようになったのも年長あたりからでした。プールで顔をもぶれるようになったのは小学校2年生になった頃でした。
 

★同じ失敗を繰り返す

 特別に難しいことではないのだから、1回やればわかるだろう、少し考えればわかるだろう、というような生活上のちょっとしたことを、毎日毎日失敗するのです。親は「何回言ったら失敗しないんだ!」「何度同じことを言わせるんだ!」が口癖になってしまいます。これは、認知過程の象徴化ができにくいという特徴と関連があると考えられます。そのために、見たり聞いたり読んだり覚えたりしたことを活かすことができず、自分が経験したことしか参考にできないのです。自分の経験が失敗経験でしかなければ、その中からまた失敗する方法を選ぶしかありません。ですから何回失敗してもわからないし、何度同じことを言ってもわからないのです。
 この悪循環を断ち切るには、成功体験を増やし、選択の幅を広げる必要があります。本人に任せておけば失敗の連続ですから、親や教師が援助してどうすればうまくいくのか、その方法を体験させること、成功体験を積ませることが改善策になり、そんな大人の配慮が必要なのです。

★前と同じようにできない

 一度やったことでも、前回と同じようにできないということがよくあります。やり方は一緒でも、同じようにできないのです。ちょっとしたところ、たとえば大きさが違う、向きが違う、相手が違う、場所が違うというだけで、できなくなってしまいます。
 また、計算の仕方が本当に身についていない場合に、少し数字が変わっただけでできなくなってしまうのと同じことが、日常生活に中でも起こっているのです。時間や相手などがいつも変わる生活場面で応用できないことも多いのです。
 
 長男の場合も、保育園の行事や園生活のさまざまな場面でそういう状況が見られていました。算数の勉強でも、一度できた問題でも数日後に同じようにやらせるとわからなかったりで、いつまでも先に進めなかったり、応用がきかないところがありました。
 特に割り算とか分数など高学年の課題になると難しくなっていきました。ある日、「ぼくの頭の中は、引き算の引き出しと掛け算の引き出しが別々なところにあるんだ。」と言ったことがありました。掛け算や足し算、引き算などが複雑に絡み合った計算式では、普通の子どもに教えるやり方では理解しにくいようで、やはりこういう子の理解の仕方に合った教え方の必要性を痛感したものでした。
  
 ひとつの引き出しに関連したものをまとめて入れておく記憶方式ならば、細かい部分は違っていても、やり方自体は共通だということがわかるのですが、ひとつの引き出しにひとつの事柄しか入れない記憶方式では、それがわからないのかもしれません。
 改善のためには、具体的な場面で手取り足取り、手本を示しながら教えることが大切です。とにかく回数をこなし、いろいろなパターンで覚えさせることです。自閉症の指導によく使われる構造化(その場面では何をどうすればいいのかを理解できるように、環境を視覚的にわかりやすくすること)は、やるべきことや手順をわかりやすくするという利点がある半面、構造化すればするほど般化(日常生活のいろいろな場面に応用すること)が難しくなるという欠点もあると思われるので、注意が必要です。

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 広汎性発達障害へ
にほんブログ村
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ
にほんブログ村
にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
にほんブログ村


ランキングに参加しています。

発達障害の理解(2)

発達障害を理解していただくために・・・(続)

★想像力の乏しさ
 
 自分の目で実際に見えないものをイメージするのが苦手です。そのために、○○だからこうしなさいとか、××をやったら友達に嫌われるというような因果関係の話を理解できません。あらかじめ理由や訳を説明しておいても、「どうして」「なんで」という答えがよく返ってきます。
 暗黙の了解やルールにもなかなか気づきません。話の内容から、これはAさんには内緒ということがわからず、平気でAさんに話してしまうことがあります。誰かが冗談を言っても、いつでもそれをまともに受け止め、真剣に考えます。
 人も心も目で見ることはできません。だから人と接するときには、周りの状況や今までのことを相手の立場に立って、総合的に判断しなければなりませんが、それが苦手なのです。特に、相手の立場に立つということが難しいのです。自分勝手とか自己中心的とか言われることがよくありますが、自閉症児の場合には自分のことしか考えないのではなく、自分のことしか考えられないのです。
 怒られてもケロッとしている・・何か悪いことをして、怒られたり叩かれたりしても、その件に関しては相手のことは視野になく、自分の行動は正しかったという気持ちしかないので、怒られている理由が理解できません。そのためにやってはいけないことが定着せずに、何度でも同じ過ちを繰り返します。また、怒られるという感覚がないために、相手が嫌がっていても、同じことをしつこく繰り返します。

★微調整ができない

 動作、感情、対人関係など、すべての面で微調整ができず、ゼロか百かのどちらか、○か×かのどちらかという状態が見られます。気が向かないことはまったくやろうとしませんが、興味のあることにはものすごい集中力を発揮します。食事も忘れるほどです。
 
 長男も、授業中わからない科目や興味がない科目は机に伏しているか、先生の話も上の空で聞いている場面が多く、反面興味のある科目になると、100%の力でやろうとするので、自分の力の配分をバランスよく調整できにくいようだと、小学校時代のコーディネーターの先生から指摘がありました。自分の好きな描画や鉄道関係の遊び(プラレール)や、スキーなどは食事もとらずに何時間もやり続けていたことがありました。

 
 はしゃぐ、大笑い・・興味のある場所とか、人がたくさん集まった場所などで、異様にはしゃぐことがあります。これは周りの状況に関係なく、自分を抑えられずに、いろいろな刺激に敏感に反応してしまうことの現れです。また、テレビを見ていて、ちょっとでも面白い画面があると、大笑いを始め、いつまでも笑い続けています。
 うろたえる、泣く・・・ 自分の考えていることと違う方向に周りが動き始めると、その後のことが考えられず、うろたえたり、パニックになったりします。また、自分の考えを認めてもらえなかったり、うまく言葉で表現できない時などに、相手に知らせる手段として、泣き騒ぐという行動に出たりします。
 なれなれしい・・・初対面の人に対して、非常になれなれしい態度をとることがよくあります。初対面の人がどんな人なのか、見極める以前に自分の興味だけが先行し、なれなれしい態度として現れます。

 長男も幼児期の頃は、自分の思いが通らないと何につけても大泣きして、大人の関心を誘うようなところがありました。また、言葉で十分に表現できないという特性もありますが、その当時パニックになったり大泣きすることでしか自分の思いを表現できなかったのだろうと思います。「言葉で思いを伝える」「相手の立場になって考える」という発達障害の子にとって一番難しいことを当時保育目標にされたことがありましたが、その時の長男の手持ちの力ではまだまだそこまで備わっていなかったのだろうと思います。
 また、テレビでちょっと面白いしぐさをしている場面を見て、馬鹿笑いしてしまうようなところがありました。私たちから見ればちょっと面白い程度の内容で、別に大笑いするようなものではなくても、度を超えて笑ってしまう傾向がありました。自分にとって興味がある場所や嬉しい時などは、人よりも大はしゃぎになったり、「キャーッ」と奇声を発して表現するようなところがありました。このように、感情の調節ができにくいところも幼児期にはみられていました


にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 広汎性発達障害へ
にほんブログ村
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ
にほんブログ村
にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
にほんブログ村


ランキングに参加しています。

発達障害の理解(1)

 発達障害を理解していただくために・・・
 発達障害(LD、自閉症スペクトラム、高機能自閉症、アスペルガー症候群など)に特徴の症状として、同じ発達障害を持つ親の手記から引用し、わが子にもあてはまる部分をまとめてみました。(幼少期に強く現れていたが、今は弱まっているもの、今も変わらずに特性として感じるものなど)一般的に言われている症状や特性は多き書かれていますが、それぞれ子どもによって、それが現れる症状や状況は違います。(ここでは便宜上、自閉症という言葉を使用しています)

 ★認知過程の障害 
 認知過程とは、今、ここで起きている事象が過去にあったことなのかどうかを記憶と照合する(表象化)、あったとしたならどのようなグループに含まれるかを調べる(象徴)、そのグループにはどんな特徴があり、何が重要かを調べる(概念)という一連のプロセスのことです。認知過程の障害とは、このプロセスのなかのどこかがうまく働いていない状態のことです。
 例えば、表象化ができないと、過去に同じような経験をしたとしても、そういうことがあったかどうかすらわからないので、自分の身に起こることすべてが生まれて初めてのことと感じられ、毎日が戸惑いや驚きの連続になってしまいます。
 また、象徴化ができないと、その事象が属するグループがわからないので、過去の似たような経験をいかすことができないので、結局毎日今までと同じ対応方法になってしまいます。
 そして、概念化ができないと、全体像が把握できないために、その事象の本質や最重要点を見極めることができず、最も適切な対応がとれません。
 
 なぜ、象徴化ができないのでしょうか。それは記憶の仕方に原因があるからだと言われています。多くの人たちは、関連した事柄をまとめて一つの引き出しに入れる方法を用いていますが、自閉症児は一つの引き出しに一つの事柄を入れる記憶方法なのです。これでは、他の事柄と関連づけたり、参考にしたりすることができません。そのために、何度失敗しても同じ過ちを繰り返したり、、予測が立てられず、臨機応変の対処も苦手になってしまうのです。そして変化を嫌い、パターン化した行動になります。これがこだわりの一因とも考えられています
 
 しかし、一つひとつの記憶が独立しているために、他の記憶の影響を受けないということ、ビデオ式記憶方法ではなく、写真式の記憶応報であることから、いつ、どこで、何を、どうしたというエピソード記憶に優れているという一面もあります。そんなわけで、自閉症児はいじめなどの事実は本当によく覚えています。
 
 長男も、よく保育園で自分が怒られたことや嫌だったことを、小学生になって言葉で自分の思いを言えるようになったころ、よく思い出しては言っていました。楽しかったことよりも、嫌だったことなどの記憶が残っているようです。
 また、算数などは一度教えても、その時は理解しているようでも、次に復習の意味で同じ問題を解かせても前にできたことが忘れていて何度も最初から教え直しということが、1年生のときからの悩みの種でもありました。算3~4年のころ、割り算の学習課題に苦手意識が強く(今でも)(※割り算は足し算、引き算、掛け算の一連の課題が統合されたものです)、ある時、「僕はこっちの頭(前の方)には掛け算の引き出し、こっちの頭(側頭側)には引き算の引き出し、こっちには足し算の引き出が別々にあるから一緒に考えられないんだ」と言ったことがありました。。勉強の教え方について一般的な学校のやり方では通用しないのだあということを考えさせられたのでした

 
 また、写真式の記憶特性(直観像)を持つ子どもによく見られる主だった現象が3つあります。
 一つは図鑑を好んで見るということです。自閉症児は本来、言語に対する興味が少ないために、本自体を好みません。特に物語や絵本は時間の流れに沿った内容なので、話の筋がよく理解できません。それに比べて、図鑑は1ページごとに時間に関係なく独立した内容なので、抵抗が少ないようです。
 二つ目は、時間の流れに沿った話ができないということです。一番印象に残っていることから話しはじめたり、順序があいまいになって話が飛んだり、語彙が少なく、使い方も間違えていることがあるので、わかりづらい表現になったりしちぇしまうことも多々あります。
 三つ目は、話が突然始まることがよくあることです。一連の話の中で、特に強烈な印象を受けた場面から話が始まるために、聞いている方にとっては、突然話が始まったように感じられます。

 長男も、私が保育園に迎えにいくと、決って生き物の図鑑を見ていたり、字が読めるようになってからでも、絵本などは絵の部分のみを見てあらすじを把握していたようです。家でも自分から「絵本を読んで」とはあまり言ったことがなく、自分で選ぶ本と言えば乗り物などの本が多かったです。小学校に入っても、図書館から借りてくるのは、宇宙や乗り物の図鑑などが主で、物語本でも、文字だけのものを借りてきたことはありません。中学年のころからは、漫画で描かれた歴史の本などに興味を示しよく読んでいました。小学校の高学年の頃から地図帳に興味を示し、好んで地図帳を眺めては、頭の中にその情景を写真式に記憶しテレビの天気予防の画面などに知っている風景が出てくると、『東京の○○というところを撮っている映像だ』とすぐ答えます。また一度行ったところの道はしっかり覚えていて、私の方が教えてもらうくらいにしっかり記憶しているのでした。
 また、演劇や映画などに連れて行った時に、どんなお話だったかを聞くと、やはり一番印象に残った言葉やフレーズが返ってくるばかりで、全体の話の流れがつかめていないのか、つかめていても言葉にして表現することが苦手でした。弟が生まれた時も(4歳のころ)、弟のどんなところが可愛いと思うか、と訪ねても(こちらとしては、柔らかい肌、ふっくらしていてかわいいなど、赤ちゃんとしての特徴などを答えてくれることを期待しているのですが)、出てくる言葉は決って「ホッペとテテ(手)」という二つの部分を言うばかりでした。


にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 広汎性発達障害へ
にほんブログ村
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ
にほんブログ村
にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
にほんブログ村


ランキングに参加しています。

地球の名言

プロフィール

TTmama

Author:TTmama
医療・福祉・介護分野で仕事をしてきました。息子が発達障害をもっています。仕事や子育てを通して感じたことを個人の見解として綴っています。

カレンダー

07 | 2019/08 | 09
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

カテゴリ

最新記事

月別アーカイブ

訪問者

全記事表示リンク

フリーエリア

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR