FC2ブログ

ひとりごと ~障害・福祉・医療・子育てを考える~

発達障害の子を持つ親として、また医療・福祉・介護にかかわる仕事を 通 して感じたことをつづるブログです.

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

チームプレイ(連携)の難しさ

 関わる職種が多くなればなるほど、その中の人間関係がやたら複雑になってきます。
 本来、目の前の当事者(相談者)のためのカンファレンスもサービス担当者会議も、一見その人のためにやっているというよりも、それぞれのスタッフの職域間の縄張り意識が働いたり、誰が主導権を握るかに心の中では躍起になっていたりする場面も見え隠れします。
 しまいには、当事者の前で専門職同士が言い争いになっていまったりということも・・。肝心の当事者は難しい専門用語を並べられても理解できずに、なんとなくその場の雰囲気で、スタッフ間の人間関係をあっさり見抜いてしまうものです。

 以前、療育センターに勤めていた時の情景が目に浮かびます。治療理論や訓練方針も異なるリハスタッフ(PT・OT・ST・心理職・DR)間の子どもの処遇を巡っての主張の違い。
 フロアーにスタッフが円陣になって座っている輪の中にその脳性まひの男児と母親が座らされ、我々スタッフの主張をじーっと聞きいっていました。
 あとで職員室に戻ってきた上司は自分の主張する方針を理解してもらえないSTに腹を立てていました。

 でも、後々その親子にお会いしたとき(もう立派に成人し、母親が理事長になり障害者の作業所を立ち上げ、当時訓練していたお子さんの何人かがそこを利用しています)、「○○先生と××先生は合わなかったものね。私は○○先生のやり方は嫌だったわ・・」
 当時を知る親たちは、スタッフの間にも個性のぶつかり合いがあることを知っていて、ST派、PT派に分かれていたり、PTのなかでも○○療法士はいいけど、××療法士は嫌だったと、面と向かっては言わなくても、今だから明かせるいろんな親の本音をぶちまけてくれたものでした。

 病院勤務になっても入院患者のカンファレンスや退院時のカンファレンスなど定期的に開いている時は、リーダーシップをとる主治医の人間性や価値観如何で、周囲のパラメディカルスタッフも同じ目線で方針通りにケアやリハビリが進むかということが大きな要素をしめます。病院では何といっても主治医の影響力は大きいのですが、私が勤めていたころは比較的そういうスタッフ間のトラブルは少なかったように思います。

 しかし、今、介護保険制度が加わり、医療と介護(在宅)の間でも連携というキーワードが飛びかっています。
 
 たしかに、一人の対象者にかかわるスタッフ数も格段に増えてきました。しかしながら、病院の方針が在宅の方向性とマッチしていなかったりすると、ケアマネジャーも翻弄されたりしますし、病院は退院すれば在宅のスタッフにお任せというような雰囲気のところも少なくありません。そうなれば、在宅のスタッフは病院のやり方を批判的に評価するようになったりもします。
 
 在宅のスタッフのなかでは、どうしてもケアマネジャーが中心となって自分が考えた支援計画を、サービス事業者に下ろし、サービス事業者はケアマネジャーの立てたプランにそれほど意見をすることもなく実施してしまうことが多いです。
 サービススタッフの中には、「ケアマネジャーが立てたプランには逆らえない」と考えているのか、あまり担当者会議でも自分たちの意見を言うところも少ないような感じもします。それは、とりもなおさず、「ケアマネジャーに選ばれる事業者」でなければ、その事業所の経営にも影響してくるからです。
 本来ケアマネジャーとサービス事業者の間も、対等な関係であるはずなのに、どうもケアマネジャーからそっぽを向かれると、紹介してもらえないと感じるのか、あまり事業者として意見をいうことが少なくなります。
 
 病院のパラメディカルスタッフのように、一つ一つの職域がそれぞれプライドと専門性(国家資格というのもあるかもしれないが)を持って仕事をしているのとは違い、介護保険サービス事業所ではそこまで自分たちの仕事に責任とプライドは持っていたとしても、どこか、ケアマネジャーには意見ができない雰囲気を醸し出させてしまうようなところもあるのかもしれないと思います。
 
 また、包括支援センターでも3職種(保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャー)の人間関係が微妙なところでは、主導権争いや縄張り意識に目がいき、なかなかそれぞれの職種からくる専門性や意見を尊重できずに、その結果強い主張をする人の意見が取りあげられたりするなども現実にはあります。

 いろんなケアマネジャーや専門職と言われる支援者と接してきて思うことは、チーム連携を考えるときに、自分たちの職域の縄張り意識を優先するあまり、相手の価値観を受け入れ譲歩したりできない専門職も少なからず存在すること。そしてその結果、表面上は強調しているようにみせかけて各々心の中では納得感のいかないまま支援をそているパターンが実際は見られることです。
 そういう人は、利用者やサービス事業者、あるいは他の支援者のことを蔭ではいろいろ批判し合っています。(利用者の知らないところでは利用者の悪口さえ言っています)

 「地域包括ケア」だの何のって、国はいかにして医療費や介護保険給付費を抑制するために、地域力だとか、関係機関の連携だのと盛んに「地域ケア会議」を市町村や包括支援センター主催で開催する方向を打ち出してきています。
 病院機関でのカンファレンスでさえ、関わるスタッフが患者さんを見る価値観が違えば治療方針も違ってくるように、こと地域のインフォーマルな資源(民生委員や近隣までも巻き込もうと国は考えているようだが)までも含めた連携となった時には、ますますコーディネートする人の価値観や人間性や技量如何ではとんでもない方向に支援が展開されるのではないかとすら危惧します。
 
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 広汎性発達障害へ
にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ


ランキングに参加しています。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://ttmama4913.blog.fc2.com/tb.php/405-0eaa57e3

地球の名言

プロフィール

TTmama

Author:TTmama
医療・福祉・介護分野で仕事をしてきました。息子が発達障害をもっています。仕事や子育てを通して感じたことを個人の見解として綴っています。

カレンダー

11 | 2018/12 | 01
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

カテゴリ

最新記事

月別アーカイブ

訪問者

全記事表示リンク

フリーエリア

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。