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ひとりごと ~障害・福祉・医療・子育てを考える~

発達障害の子を持つ親として、また医療・福祉・介護にかかわる仕事を 通 して感じたことをつづるブログです.

知的障害者を扱った映画から

 今、公開中の「くちづけ」という映画を鑑賞してきました。

 知的障害者のグループホームを舞台に、知的障害を持つ娘を抱える親の想いというものが、あふれんばかりに描き出されています。
 
 この映画は、昔あった事件(年配の方が障害者の息子だったか弟だったかを自分の命が残りわずかであることを知り殺してしまったというもの)をモチーフに描かれています。
 テーマは重いのですが、キャラクターのユーモアさも交えながら、ほのぼのと愛情をちりばめ、しかしながら最後は切なく胸が痛むようなストーリーになっています。

 貫地谷しほり演じる知的障害の娘は、竹中直人扮する父親と一緒でないと暮らせない。父親は本業の漫画家を休業してまで幼いときから母親亡きあと男手一つで育て上げてきました。
 施設に預けても脱走したり、またある事がきっかけで男性恐怖症になり父親以外の男性には拒否を示すので、父親も住み込みで娘と一緒に生活できる、知的障害者のグループホームに入居します。そこで他の入居者と楽しく暮らすはずでしたが、ある時父親が末期のがんにおかされていることがわかりますが、父親はそのことを誰にも言わずに秘密にしています。
 やがてグループホームも事情があって閉鎖になり、父親は娘をある入所施設に預けますが、娘は脱走を繰り返し、行方不明になります。
 父親は自分の亡きあと、娘の行く末を案じ、最後は父親の手で娘の首を絞めることになります。

 映画の中では、知的障害者がおかれている現実も映し出します。「偏見や差別的発言」もあえて彼らを美化することなくあるキャラクターを通じてそのようなセリフを言わせる場面もあります。
 また、「ホームレスや、軽犯罪を犯す人の何割かは知的障害者だ」というようなセリフも言わせています。
 それに対し、主人公の父親役を演じる竹中直人が反論するセリフが、実に今の社会の現実への反発をよく語っています。
 映画のなかで、この父親は娘よりも確実に早く死んでしまうことが明らかなのに、娘は父親以外の場所や人には慣れずに施設を脱走する。そんな娘の行く末を案じる父親の想いが彼のセリフを通して私たちにとても重いテーマを突きつけてきます。

 最後に1冊のアルバムを残し、その父娘の写った幼少期から大人になるまでの親子で撮ったアルバムの写真をスライドに流してグループホームの住人だった人たちみんなで鑑賞するところで映画は終わっています。最後のシーンは本当に愛情いっぱいに育ててきたその深さが切々と伝わってくる場面ですが、だからこそ、娘を思うあまりの(殺してしまう)行為に涙があふれてきます。
 
 一人一人の心のなかに訴える作品だと思います。

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医療・福祉・介護分野で仕事をしてきました。息子が発達障害をもっています。仕事や子育てを通して感じたことを個人の見解として綴っています。

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