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ひとりごと ~障害・福祉・医療・子育てを考える~

発達障害の子を持つ親として、また医療・福祉・介護にかかわる仕事を 通 して感じたことをつづるブログです.

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特別支援学校の児童生徒の急増が意味するもの

排除する学校―特別支援学校の児童生徒の急増が意味するもの―排除する学校―特別支援学校の児童生徒の急増が意味するもの―
(2010/04/14)
鈴木 文治

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(本文より)

 特別支援学校生が急増し、どこの特別支援学校もその受け入れに苦慮しています。
 特別支援学校では児童生徒数が増えても、学校に教室がないために、児童生徒数が法律によって定まっているにもかかわらず、無理矢理詰め込んでいるのが現状です。
 特別支援学校生急増の背景には、いわゆる軽度発達障害の子どもたちの増加と、保護者の特別支援学校への期待があると言われています。
 しかし、現場から見えてくるものは決してそのような楽観的なものではないということです。私には、通常の教育から落ちこぼれた子どもたちが、大挙して特別支援学級や特別支援学校に押し出されていると考えられます。
 LDやAD/HD、高機能自閉症のような軽度発達障害の子どもたちに焦点が当てられことは、特別支援教育の大きな成果でありますが、個別のニーズをとらえ、個別に対応することが、結果的に通常の学級から排除され、特別支援学級へ、さらに特別支援学校へと流れを作っていると思うのです。

 
ホームレス障害者: 彼らを路上に追いやるものホームレス障害者: 彼らを路上に追いやるもの
(2012/09/20)
鈴木文治

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(本文より)

 教育現場からの排除

 学校現場での排除が起こっていることは、私が就学指導委員会や校長会、保護者との面談といった現場での活動の中でもった実感である。
 障害のある子どもたちが特別支援学校・学級に在籍していること自体は排除ではない。そうではなく、障害のない子どもたちが投げ出されていることが排除なのだ。
 このような状況を作り出している大きな背景として、発達障害の専門家の存在がある。彼等は言う。「発達障害の診断を受け、個別の教育をしてくれるところで学ぶことが大切だ」。これを聞いた親たちは診断書を取り、それを見た普通学級の教師は「障害者は自分の指導領域ではない」として、特別支援学級へと子どもを送り込む。
 知的に問題のない子どもたちが、数の概念も言葉の理解もできない障害児と同じ学級で学ぶことの不適切さ。視覚的でわかりやすい手がかりを用いた指示が必要な子どもがいる一方で、普通の高校生のような問題行動を起こす生徒も同時に指導することの困難さ。
 発達障害は、認知や行動の偏りを特徴とするもので、診断基準をみてみれば、私自身も多くの点が当てはまる。大学の授業でこれを取り上げても、診断基準を当てはめて、自身を発達障害と思う学生が多くいる。このように、言ってみればある傾向でしかないものを、「障害」と呼ぶことに問題はないのか。「発達凹凸」「発達のアンバランス症候群」などと呼ぶべきだと言う専門家もいるが、すでに「障害」という言葉が一般化してしまっている。
 発達障害が障害ではなく、人のもつある傾向を示すものであるなら、普通学級で配慮しながら指導すればよい。手のかかる子どもたちに「発達障害」のラベルを貼って追い出す教育は、さまざまなニーズのある子どもたちの共生を不可能にする。そのような教育を受けて育った子どもたちは、障害者を差別・排除する大人に育っていく。アメリカの医学界での基準をそのまま持ち込んだ、日本の専門家の良識のなさを思う。
 発達障害の専門家が、教育に関しても専門家であるとは限らない。ましてや自分達の診断が、世界的なインクルージョンの潮流に逆行しているとは夢にも思わない。専門家たちは自分たちの言動が社会の中でどんな意味をもち、人々をどんな方向に導いていくかを知ることが必要である。
 発達障害の専門家は、みずから発達障害者であると自認する人が多い。だが、医師であったり研究者である人は、自身が発達障害の診断を受けても、それで解雇されるわけではない。専門家という枠で守られているからだ。だが、子どもたちはそうではない。また大人でも発達障害の診断を受けたために職場を解雇されたり、婚約が破棄される例はいくらでもある。「障害」のラベリングが引き起こした結果である。
 このような状況をしっかり認識し、また社会全体の動向にアンテナを張ったうえでの言動が望まれる。肝心なのは、一定の枠や基準を設けてそこから追い出すことをやめ、一緒に生きる学校や社会を作ることではないだろうか。

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