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ひとりごと ~障害・福祉・医療・子育てを考える~

発達障害の子を持つ親として、また医療・福祉・介護にかかわる仕事を 通 して感じたことをつづるブログです.

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認知症治療・政策の裏事情

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『認知症は国と医者が作り上げた虚構の病だった!」
 
 政策や施策はその時代に刻人の関心事や国が重点的に推し進めたい事業に優先的に予算をつけて、その予算配分を多く勝ち取った事業(施策)が国を挙げて取り組むべきものとして国民に否が応でも浸透させられます。

 (本文より引用)
 調査方式を変えただけで、認知症高齢者が305万人から462万人へ増えたからくりは軽度認知症までもカウントし、以前の方法よりも基準を緩めたデータを公表したのでしょうか。そこには認知症を新たな「国民病」にしようという厚生労働省の思惑が隠れているような気がしてなりません。
 
 2000年前後から認知症をめぐる動きが活発になってきたこと。
 最初のきっかけは、日本の製薬会社が世界で初めてアルツハイマー病の治療薬アリセプトを開発したこと。そこから認知症の診断数は急速に伸び始めた。
 さらに2011年に3種(レミニール、メマリー、リバスチグミンのパッチ製剤)が追加されるや、推計値を2度も修正しなければならないほど認知症患者が増えた。
 アリセプトが出て以降、アリセプトを使いたい患者がいたら、医者はその人を認知症と診断せざるを得ないことにもなった。2011年からは投薬できる薬の種類が増えたのだから、医者が認知症の診断に積極的になったとしてもおかしくない。
 治療薬の登場と並んで認知症の増加に貢献した介護保険制度。開始当時の介護保険サービスは認知症モデルへの対応力が弱かったので、厚生労働省は本腰を入れざるを得なくなった。
 そして「認知症を脳の病気にする」動きを加速させ、薬漬け医療へと駆り立てた。

 厚生労働省が痴呆を認知症と呼びかえることを決めたのは2004年12月。翌年2005年から向こう10年間で「認知症サポーター」を100万人養成するという大キャンペーンを始めた。このキャンペーンは表面上は成功し、2013年3月末時点で400万人突破。厚労省は新たに「2025年までに認知症サポーターを1000万人に増やす」という目標を掲げるなど、認知症を国民の身近な「病気」とすることに熱心である。
 認知症サポーターは、きわめてお粗末な講習を受けただけで誰でもがなれ、そこで身に付く知識といえば、「認知症は病気である」ということくらい。
 このキャンペーンは、少しでも様子のおかしいお年寄りを病人に仕立てようとする世間の目を育て、そうされたくない中高年や初老の人々に認知症への恐怖を植えつけながら、今も拡大しつつある。
 2006年には介護保険制度を大改正し、介護予防事業を始めたことも認知症を周知徹底させる追い風となった。
 「脳トレ」や「地中海食」など認知症の予防法についてさまざまな説が立てられ、あたかも生活習慣病のように自己責任化する風潮も生まれた。

 専門家の中には「過剰な薬物療法が、行動・心理症状を生み出す原因になっている」と指摘する声もある。近年、医者による研究で「行動・心理症状の原因は薬剤が一番多く、次は身体合併症であり、この二つが原因の半分を占める」という論文が発表されている。
 
 認知症の治療をめぐるトラブルは薬、特に行動・心理症状の治療に使われる向精神薬の問題に集約される。なぜならば、認知機能の低下はもとより、徘徊、暴力、昼夜逆転といった行動・心理症状が、きわめて精神疾患と似通っているからだ。
 そのために、家族や介護者は初期から精神科を受診して入院を勧められ、いきなり身体拘束を受ける。そうでなければ、いろいろな診療科を転々として症状をこじらせ、最終的に精神科へたどり着く。それが、どれだけ多くの悲劇を生んできたか。
 精神安定剤などを安易に使っている病院や施設のお年寄り、あるいは介護に興味がない医者にかかっている在宅のお年寄りの行動・心理症状の原因で一番多いのは、「薬」かもしれない。


  認知症施策といえども、その裏は製薬会社と国との関係や、医者といえども認知症のことをきちんと診断できず、対症療法的に薬を処方する医療者側の姿勢、認知症への不安から専門家が判断するのだからといって安易に病院にまかせ「治療薬」の処方を希望する家族たちなどといったいろんなしがらみやからくりが働いているのです。

 自分がかかわった例
 ○80代男性。暴言や昼夜逆転などの行動・心理症状がめだつようになり、妻も介護に限界を感じるようになっていた矢先、担当のケアマネジャーから、投薬の調整のために精神科病院への入院を進められ、紹介された精神科に入院したケース。 
 それまでは夜間の問題行動はあったものの、意思疎通もできており、歩行も見守り下ででき、食事も口から食べていました。しかし、入院後3週間くらいで誤嚥性肺炎を患い当院へ転院。転院時は全身硬直状態で意思疎通はもとよりまったくの寝たきり状態でした。
 妻が言うには、時々精神科病棟に面会にいっても、歯磨きもしてもらえず、いつも口腔内は不潔だったようです。(当院で口腔ケアをしてもらえたことがうれしかったとのことです。)文句を言うと、「ここは精神科だから介護施設ではない」といわれたとのこと。
 そのほかにも自宅やデイサービスで行っていたようなケアはしてもらえなかったようです。そんな矢先の状態悪化による転院でした。
 転院時より妻は経口摂取を強く希望されていましたが、主治医より「難しい」との判断でこのまま点滴でつなぐか(その場合は長くても数ヶ月の寿命と説明をうけました)、胃婁を作るかの選択を迫られ、妻は結局点滴治療を選びました。結果的には数ヵ月後に寝たきりのまま亡くなりました。

○80代男性。前立腺がんを患ったあと、精神的にうつ傾向になり、不定愁訴を訴え、そのつど心療内科で対症療法的に投薬を処方されていました。あるとき、親族が相談に見えられ、「かなりの量の薬を服用しているが、認知症状も出現してきているようで心配。妻の言うことも親戚の助言も聞かないので、市の方から保健師さんでも訪問してもらいたい」というのでした。
 担当の看護師が訪問してみると、心療内科から精神安定剤や抗うつ剤、抗不安薬など13種類も処方されていました。
男性の症状も抑うつ的なものにくわえ、幻覚・妄想・攻撃的・暴言・暴力と次第にエスカレートしていきました。その間いきなり高いところに上って転落したりと身体の骨折などもあり入院したり介護施設に一時的に入所いたりもしました。薬の副作用の影響が濃厚と思われましたが、その男性はその心療内科の主治医を信頼していました。(症状を訴えれば訴えるだけ、次々と違う薬を処方されるので、たくさん処方してくれる医者ほど“いい先生”という評価になるからです)
 ある時期から精神症状はますます悪化し、あるとき、妻に包丁を突きつけたり、いすを持って妻に殴りかかろうといているところを訪問したヘルパーが見つけ、措置入院となりました。(ちなみにかかりつけの心療内科の主治医ももともとは精神科のDrでしたが、今回のことでどのように対応したらいいかを相談しても、自分の範疇じゃないといって、精神科病院と連絡を取ろうともしてくれませんでした)


 このような例は氷山の一角といえるのではないでしょうか。
 認知症対策がクローズアップされるようになってからは、「早期発見・早期治療」のもとで、ケアマネジャーも「専門家への受診」を進めるようになってきています。
 そして医者から処方された薬は「きちんと飲むように」と助言・指導します。
 中には処方されている薬そのものへの疑問があるものも少なくありません。しかし、医者の判断は「まちがっていない」という前提で物事を判断するので、「おかしいな?」と思う本人や家族の思いは無視されがち。
 実際にそういうケアマネジャーや介護者をたくさんみてきましたし・・・。
 
 これらの疑問にこたえてくれるのが上記に紹介した3冊です。
 

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医療・福祉・介護分野で仕事をしてきました。息子が発達障害をもっています。仕事や子育てを通して感じたことを個人の見解として綴っています。

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