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ひとりごと ~障害・福祉・医療・子育てを考える~

発達障害の子を持つ親として、また医療・福祉・介護にかかわる仕事を 通 して感じたことをつづるブログです.

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東大異才発掘プロジェクト

 東京大学先端科学技術研究センターと日本財団の共同プロジェクトである「異才発掘プロジェクト―ROCKET」が2014年から始動しています。
 このプロジェクトを主宰している同大学先端研の中村賢龍教授の考えや発想がすばらしい。
 このプロジェクトの内容等についてはメディアでの何度か取り上げられているが、なぜ、このようなプロジェクトを立ち上げたかの経緯や目指すところについて述べられているブログがあったので、要約してまとめて紹介します。

(引用)
  異才発掘プロジェクトとは
 突出した能力・イノベーションをおこす可能性のある「異才を育む教育環境」と「地域コミュニティの復活」であると。なぜこの二つが結びつくのか?
 それは、中村教授がこれまで相当数関わった小中学生の子どもたちだったという。
 
  対象は相当に変わった子どもたち
 学校も家も困っているような扱いにくい子だけを選りすぐっている。
 知的には高くても字も書けない、理解しているのにテストの出来は悪いなどなど。
 こんな家、こんな学校イヤだと、毎年550~600人応募してくる。教授は応募してきた子どもたち300~400人と会ってきた。
 どんな環境で生活しているのかを直接見るため。親が応募してきた子はとらない。
 3分の1は書字困難。学校の先生は小学校からやり直せというが、これこそ本人の自尊心が許さない。
 結果として暴れるか、引きこもるか。中には精神疾患をおこす子もいる。二次障害だ。私たちはこれを防ぐためにやっている。
 書字を訓練で治療すれば、訓練する間に書くのがイヤになる。近年ではそうすると、すぐ「発達障害」として薬を処方されてしまう。私たちはモノとカネでそれを防ぐ。

  テクノロジーを活用した学びの保障 
 そういう子たちの「胃痛」は薬では治らない。たぶんしゃべれば治る。それをパソコンを使って表現できるようにしたら胃痛が改善した。カウンセリングよりずっといい。
 学校で教育したり訓練していれば、何かをやっている気になれる。でも訓練したってすぐに治らないし、間に合わない。
 だからテクノロジーを使う。書字ができなければワープロを使う。
 訓練や薬で本人を変えるのではなく、本人の特性を踏まえた上でテクノロジーを活用する。

  DO-ITは社会に参加する子を育てていく 
 Diversity(多様性)、Opportunities(チャンス)、Internetworking(インターネット)、Technology((テクノロジー)
 30分の延長で超難関大学に合格した子もいる。なぜこの子に30分延長が必要か?
 それが「特別扱い」じゃないのか?「公平性」って何なのか?「多様性」を尊重するって何なのか?
 それを学び、テクノロジーを活用し、社会参加していく。世の中に合理的配慮を求める。そのためにたたかう。

  集団になじめない子はつぶされても仕方ないのか 
 しかし、どうしても向かない子もいる。ワープロを使うことを保障してもそれが好きじゃない。集団になじめず、学校に行きたくない、就職できない・・・。
 でも料理は上手だったり、椅子の修理をさせたらピカイチの子もいる。
 ソーシャルスキルトレーニングだろうが、合理的配慮だろうが、しんどい。 
 じゃあその子たちはつぶされてもいいのか?
 そういう子には「学校なんか行かなくていい、向いてないよ」と言ってあげる必要がある。
 もともと一人で生きたほうがいいという子どもたちだ。
 だが、その子たちも孤独感はもっている。理解されないという孤独感。
 だからその人たちなりのやり方を理解して信頼できる人を何人かつくる必要がある。
 
  そのために作ったのがロケットプロジェクト
 志と異才のある子どもたちのルーム (Room of Children with kokorozasi and Extraordinary Talent)
 Roomとは、自分たちの部屋、仲間のいる居場所、生きづらさから逃げられる避難所、自分が光り輝くスペース。
 イノベーションを生むのはこういう空気を読まない人たち。
 間違いなくこの子たちの中から、変わった大人が生まれる。こういう面白さを抱えた子をつぶしてはいけない。
 貧困、ホームレスとか、生活保護とか、そういう人たちを先端研でアルバイトで雇っているが、そういう人たちの中には相当考えが面白い人たちがいる。それを社会が活かしきれていなかった。

  評価軸が一つしかない社会 
 勉強でもコミュニケーションでもオールマイティにそつなくこなせる人間が偉くて、それができない人間は失格とされる。
 凸凹を認めない、評価しない。抵抗なく「するーっ」といける、安全、安心、安定を求めすぎている。
 昔はそれでも生きていけた。 
 一次産業、二次産業、三次産業が3分の1ずつ存在した。それぞれの認知的、身体的特性に合った仕事が手のとどくところにあった。
 いまや8割以上がサービス産業。コミュニケーション能力と読み書き計算能力が強く求められ、それができないとどうしようもないという絶望感。
 無愛想、ぶきっちょだけど、これをさせたら完璧とか、そういう人たちの中には、今でいうアススペルガーの人たちもいただろうが、それでも食うことができた。
 
  変わったのは世の中のほう 
 産業構造の変化についていけないと、すぐ訓練の対象にしたり、発達障害と診断して薬を飲ませたりして追い詰めていく。
 医療機関、教育機関が二次障害を引き起こしている。
 私たちのプロジェクトは、その子たちがそのままで生きていけるスペースを社会の中につくろうとする試み。
 しかし、DO-ITのように社会の包摂(インクルージョン)を求めているわけではない。
 求めればこの子たちはつぶれてしまう。
 今はあまりにも計画的、効率的、クリーンで便利に生きることが求められすぎている。
 いくら英語がしゃべれるようになっても、途上国のたくましい子どもたちにかなうわけがない。 
 快適さに慣れすぎて、障害や異質なものに対してあまりにもろく、過敏になっている。
 そういう人たちは、「あぶない」人には近づかない。発達障害といわれる人たちを受け入れない。

 変わっていることは悪いことじゃないという多様性は大事だという。
 でもするっとできない人をみるとすぐにイライラする。
 快適さに慣れすぎると、耐性がなくなってしまう。待っていられない子どもたちの中で、この子たちはつぶされてしまう。
 変わり者と言われるたくさんの人と付き合ってきたが、そうやってつぶされて自ら命を絶ってしまった人もいた。
 「おれみたいな人間をつくっちゃいけない」と言っていた。
 そこでROCKETをはじめた。世間に広く受け入れられるプロジェクトではないが、こういうプロジェクトがなければ救われない子もいる。

  地域コミュニティをつくる 
 不得手を補償し、学びを保障する。「こんな生き方でもいいんだ」と人生の選択を広げていく、そんなコミュニティ。
 昔はどこにでもあった場所。そういうスペースがあれば子どもたちはつぶされずに生きていける。
 こういう子たちが活躍すれば何となくこれでもいいんじゃないかと思う社会的雰囲気も生まれるだろう。
 異才発掘はは特別なことじゃなく、「普通」のこと。でもそれが今難しくなっている。
 世間の間尺に合わなくても、徹底的に追い込まれ自信喪失させられることもなく、こだわりを活かし、好きを伸ばして生きていけるようにすること。
 それにたっぷりと継続して付き合える大人がいない。大人の余裕のなさが子どもたちを追い詰める。
 「先端研―ROCKET」のセンターを中心に地域コミュニティそのものを作っていきたい。

 
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