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ひとりごと ~障害・福祉・医療・子育てを考える~

発達障害の子を持つ親として、また医療・福祉・介護にかかわる仕事を 通 して感じたことをつづるブログです.

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後見人問題

 先日あるTV番組で「成年後見制度の問題」についてレポートされた内容が放映されていました。タレントが視聴者から寄せられた問題について現地に赴き、状況を聞きだしそれをメディアで流すことで視聴者に問題提起をするという番組です。

 その中の事例は以下のようなものでした。
 父親が認知症になり、成年後見制度で「後見」相当と認定され、弁護士が後見人についた例。
 父親と暮らす50~60代の娘さん。父親が認知症となったため、父の介護のために自分の仕事を1/3に減らし父の所有するマンションに同居した。(これまではひとり暮らしだったのでしょうか)
 家賃11万円、生活費6万円は父が支払っていた。毎年恒例で3万円のお節料理を取り寄せてお正月には祝っていた。そのおせち代も認知症になる前から父がお金を出して子どもたちに振舞っていた。
 今年のお正月にもいつも通りにお節を頼み、その請求を弁護士にしたら、全額請求は認められず、娘も食べるのだからと半額の支払いしか認められなかったと。
 また、「家賃と生活費も父と娘がそれぞれ折半し、半額ずつ支払いなさい」と言われた。自分には父の介護のために仕事もセーブしているので、収入も少く困っている。
 父親も「こんなことなら、制度を利用しなければよかった」と困惑している。
 といったような内容でした。

 しかし、このように堂々と自分の意見を言える父親なら、そもそも「後見」相当との認定がまずおかしいと思いました。
 せいぜい、補助・保佐人レベルで妥当な方。
 この番組では娘さんが父の年金を当てにして「経済的搾取」をしているかのようにもとらえようによっては見えるかもしれません。 後見人の弁護士もこれまでの親子の生活背景を聞くこともなく目の前の事象だけでそのように判断しているのかもしれません。
 この事例の父親は、見た目も生活スタイルも家の雰囲気も、なんとなく財産があるような方です。だからこそ娘さんも将来的な揉め事を少なくするために、父親が認知症になったので(※TVを視ている限り、せいぜい軽度認知症のように見受けられます)、成年後見制度を利用したのでしょう。 
 しかし、財産があるだけに弁護士が後見人についた。
 実際、医師の診断書も(誤解を恐れずに言えば)いい加減なものが多く、「補助・保佐人」相当でも「後見」相当と判断されることが多い。
私が以前見聞きした実際の例として、ケースの申立てのため、社福士が診断書を書いてもらうため、ある開業医=専門医ではない=にお願いしたとき、その開業医は『なんて書いて欲しいんだ』と社福士に聞くので、その社福祉は「先生、『後見相当』でお願いします」とこちらからその後の展開がしやすいように誘導していたこともあります。「後見」にしたほうが、その後の後見活動をしていく中では後見人の意図のとおりに進みやすいからだと推察します。その社福士は「医者の診断書なんてちょろいもんだ」とのたまっておりました。
 だから、いろんなマスメディアに事例として出てくる人たちをみていると、その言動・行動から「後見」相当は違うんじゃないかと疑ってみてしまいます。
 まず、自分の意思や意見が少なからず言えるのなら「後見」ではないはずです。「後見相当」とは、判断能力のない認知症の進んだ人になるからです。
 財産があれば、家裁はまっさきに弁護士を後見人につけるでしょう。この事例の場合では娘さんが後見人に申立てすることも可能だったでしょうが、家族間の課題があればその辺は第3者に頼んだほうがいいという考えもあるから一概には言えませんが・・。
 そうして弁護士に支払う報酬が月々数万円。本人も家族も不満や後悔を抱きながら生活を強いられるのだったら、何のための「成年後見制度」なのでしょう。
 昨今は、親の介護のため、あるいは子ども自身のリストラとか、非正規雇用などの社会状況から親のほうが資産を多くもっている家庭も多くなってきているかもしれません。
 今回のケースのように、父親と娘がお互い納得の上で金銭の支払い分担を行っていても、「経済的詐取」というふうにみなされるのか?あるいはなんとしてでも「折半」しなければいけないのか?
 お節料理注文の件は、見方によっては父親の子への愛情の一環からお金を支払っているとみることもできるけど、反面娘が父のお金を当てにしているという見方をする人も。
 個々の事情を汲み取ることなく、そういう生活のスタイルだけをみて何でも「親の財産をあてにして詐取している」とみなされたのでは介護する家族のほうも困惑するのではないでしょうか?
 専門職後見人は、論理的に物事を判断しやすく、その立場上マニュアルどおりにことをすすめようとする傾向があります。
 成年後見制度を活用するさいに、個別の生活状況やこれまで生きてきた親子の価値観や背景がないがしろにされてしまうことへの危惧を感じました。


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医療・福祉・介護分野で仕事をしてきました。息子が発達障害をもっています。仕事や子育てを通して感じたことを個人の見解として綴っています。

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